地味な存在ですが、好きな人にはたまらない、
そんな野菜として「百合根」があります。
個人的には茶碗蒸しなどに入れて食べると美味しいです。
スーパーなどでは、おがくずの中に入った状態で売っていたりしますね。
百合根は百合の花の根っこなのですが、観賞用の百合の根は苦くて食べられません。
百合根として販売されているものは、食用になっているものです。
今回はこの百合根の栄養分と効能、選び方と毒について紹介します。
百合根の栄養分と効能は?
百合根の栄養分の特徴としては、「カリウム」です。
このカリウムの含有量は野菜の中でもトップクラスとなっています。
カリウムには、塩分の排出を促して血圧の上昇を抑える働きがあります。
他にも、ビタミンCが少量ですが含まれています。
量は少ないのですが、ユリ根のビタミンCはデンプンで守られているため、熱で破壊されにくいという特徴があります。
つまり、茹でるなどして加熱しても効果的にビタミンCを摂取できます。
それ以外の栄養分としては、ほとんどが炭水化物です。
そのため、高カロリーな食材となっています。
百合根の効能としては、
滋養強壮、精神安定、免疫力の向上、便秘の解消、利尿作用
があります。
中国では、百合根が薬としても利用されていました。
現代では、人体の免疫機能を調節し、癌を抑える作用もあることが研究の結果、分かってきています。
百合根には、不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、便秘の改善に役立ちます。
百合根の選び方と保存方法は?
状態のいい百合根の選び方ですが、白くてつやがあり、実が締まっているもの、
キズや黒ずみがないものを選びましょう。
また、りん片が大きいものの方が甘みがあります。
全体に紫色がかっているものは、苦みが強いものが多いようです。
百合根の保存方法ですが、おがくずの中に入っているものは、完全に隠れる状態のままで冷蔵庫の野菜室で保存します。
百合根は乾燥に弱いので、濡らさないように気をつけながら、おがくずが乾いてきたら霧吹きで軽く湿らせていきます。
この状態で、1ヶ月ぐらい保存できます。
おがくずがない場合、ラップに包んで保存します。
また、冷凍保存も可能です。
りん片を1枚ずつはがして、沸騰したお湯で1分ほど茹でてから、しっかりと水気をきって冷ました後、保存用のポリ袋などに入れて冷凍します。
百合根には毒素がある?
百合根は百合の球根になるのですが、ユリ科の植物の球根には、アルカロイド系の毒を含むものがあります。
お店などで販売されているものは、基本的に毒がなく、食用できるものなので安心して食べることができます。
ただ、百合にも種類があるため、中には毒を持っているものもあります。
食用としては、オニユリ、コオニユリ、ヤマユリ、カノコユリなどが適しています。
それ以外の百合は食用しないほうがいいでしょう。