コシアブラの旬の時期は?栄養・選び方と食べ方について

食べ物

日本にはいろいろな食べ物がありますが、山菜も多くの種類があります。

そんな山菜の1つに
コシアブラ(漉油)
というものがあります。

あまり聞き慣れない名前の食べ物ですが、自生しているものもありますし、販売もされています。

今回はこのコシアブラの旬の時期や栄養分、選び方や食べ物について紹介します。

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コシアブラってどんな食べ物?

「コシアブラ」とは何なのかというと、ウコギ科の木の芽の部分を山菜として食用に採ったものです。
ウコギ科といっても聞き慣れないですが、タラの芽やウドと同じ種類になります。

なぜコシアブラという名前になったかというと、
昔はこの木の樹脂(あぶら)を絞って濾したものを漆のように塗料として使われていたところからきています。

コシアブラの木は全国各地に自生しています。
木の種類としては落葉樹で、秋には葉の色が黄色く染まり、その後白く変わってから葉を全て落とし枝だけになります。
そして、春になると枝の先から芽を吹き出します。

その芽がコシアブラになります。

コシアブラは「山菜の女王」とも呼ばれています。

コシアブラの旬の時期は?

コシアブラの木は全国各地にあるため、旬の時期には地域によって幅があります。

九州から中部地方あたりの平地の場合、4月初旬頃からが旬です。
山の広葉樹の枝の先に小さな黄緑色の芽が出始めた頃が目安です。

東北地方では、だいたい5月沮授〜下旬にかけてが旬になります。
標高が高い場所では6月ぐらいまで採ることができます。

コシアブラの栄養分とカロリーは?

コシアブラは低カロリーな食べ物です。
また、食物繊維が豊富なので便秘などには効果が期待できます。

ただし、天ぷらなどにするとカロリーが高くなってしまいます。

他にも、葉には血圧を下げる効果がある「ケンフェノール」「イソクエルチトリン」が含まれています。
また、「ポリフェノール」も多く含んでいるので動脈硬化、抗酸化作用、抗菌作用、制ガン作用などにも効果が期待できます。

選び方と保存方法について

コシアブラの芽は、芽が出始めて少しすると、袴の部分から葉と共に、紫がかった葉の柄が数本まとまってまっすぐ上に伸びます。
そのまま成長すると、その葉がひろがり、次に柄の部分が広がります。

コシアブラを美味しく食べられるのは、この柄が広がる前までとなります。

そこで、先に葉を付けた何本かの柄がまっすぐ揃って上に伸びている状態の物を収穫します。

特に、枝の先に芽が出始めてすぐの場合は、筆を空に向けて立てているような形をしています。
この状態は「筆葉」と呼ばれますが、これが一番いい状態と言われています。

コシアブラの保存方法ですが、コシアブラはあまり日持ちがしません。
また、香りを楽しむ食べ物なので、新鮮なうちに食べるようにしましょう。

どうしても保存するのなら、乾燥しないように新聞紙などで包、穴を開けたポリ袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室に入れておきます。
それでも2〜3日で食べるようにしましょう。

それより長く保存する場合は、冷凍保存もできます。
冷凍保存する場合は、沸騰させているお湯に少し塩をいれ、1分半程度固めに茹でてから、氷水に落としてしばらく水にさらしてアクを抜いた後、よく水気を切って小分けにして、アルミやステンレスのバットに広げ一気に冷凍します。

この凍ったものを小分けしてラップなどで包み、保存袋に入れて冷凍しておきます。

また、タラの芽のように塩漬けにして保存することもできます。

コシアブラの食べ方は?

コシアブラの食べ方ですが、まず下処理が必要になります。

まずは付け根になる袴の部分を取ります。
そしてコシアブラ自体にはアクがあるので、アク抜きをします。

天ぷらなど生のまま揚げる以外はアク抜きが必要です。

アク抜きの方法としては、
濃度2%の塩水(水1Lに対して塩20g)を沸騰させ、その中に2~3分ほど茹でてすぐに冷水に落とし、そのまましばらく水にさらします。

小さく柔らかい物は、それほどアクが強くないので、さっとくぐらせる程度にします。

また、熱いままポン酢などに浸けて食べても美味しく食べられます。

代表的な調理方法は?

コシアブラの食べ方としては、なんといっても「天ぷら」です。
天ぷらの場合はアク抜きも必要ないですし、栄養分も失わずに食べられます。

他の調理法ではアク抜きが必要ですが、
・おひたし
・和え物
・卵とじ
・汁物の具
・炊き込みご飯
・パスタの具
としても美味しく食べられます。

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コシアブラはどこで購入できる?自分で採取する場合の見分け方は?

コシアブラはどこで購入できるかということですが、
スーパーなどで売られていることはあまりありません。

山菜の直売所などで販売される場合もあるそうですが、確実に購入できるとは言えません。

ネット通販では取り扱っているところがあります。
(ただし期間限定になります)

それ以外では、自分で山で採取する方法があります。
コシアブラの木は全国各地に自生しているため、自分で採取することは可能です。

ただし、こしあぶらの木には、似たものがあるので、見分け方を紹介しておきます。

コシアブラは「タラの芽」「ハリギリ」に似ています。

まず「コシアブラ」の特徴ですが、
・葉が5枚に分かれている
・タラの木より高く10メートル以上の大木
・根元から枝先まで、まだらに白く見える
・タラの木と違って幹がつやつやしていてトゲがない
となっています。

コシアブラは、タラの芽より暗い雑木林に生えています。

次に間違えやすいタラの芽の特徴ですが、
・道路わきの土手などの比較的日当たりのよい場所に生える
・高さは4~5メートル
・芽の付け根にトゲがある
・幹は濃い褐色で幹にもトゲがある
となっています。

ハリギリの特徴ですが、
・20メートル以上の大木
・ハリギリの方がトゲが大きい
・一度にたくさんの芽を出す
となっています。

また、「うるし」にも似ていますが、うるしは全体が赤くなるのに対して、
コシアブラは葉の部分だけ赤くなります。

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